小説

2020年05月20日

本(10)「王先生の薬膳レストラン」《小説》

最近の「腸活」は、
「食の見直し」です。

漢方の考え方を食事に取り入れた
「薬膳」をもう少し知ってみようと思い、
本などを読み始めました。




OLさんの体調管理に

「薬膳」関連の書籍とはいっても
今回紹介するのは小説です…



OLの島村日夜子が、
イケメンの「食医」(薬膳師みたいな存在)
である王先生と出会い、
食事から心身の健康を考えるようになります。


「王先生の薬膳レストラン」

 著者 南部くまこ
 KADOKAWA   
 MF文庫ダ・ヴィンチ mewシリーズ






王先生は、物腰柔らかな美男子で、
優しくかつ熱く薬膳について語り、そして
滋養豊かな料理で日夜子を癒してくれます。
日夜子は彼に憧れを抱くようになり…




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 photoAC Rate1003さん

 ↑ 中庭のある洋風の「薬膳レストラン」は
   こんなイメージ?? 




と、
ストーリーは単なる少女マンガみたいですが、
読み進めると、
「食」が身体にとっていかに大きな影響を
与えるものかを実感していきます。



また、OLとして働く日夜子の日常は、
我々仕事人の生活と重なります。

忙しくても、なかなか休めない…。
自分の身体のことは後回し…。
食事は食べたいものを、サッと…。
何だか体調が悪いぞ…。
…このままじゃ良くないのは分かってるけど、
でも、どう改善すりゃいいの?

そんなことを考えるヒントになってくれそうです。




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            photoAC  散歩ハピネスさん

 ↑ お茶には、「身体を温めるお茶」もあれば、
  「体熱を取るお茶」もあります。
   体質に合わせて選ぶとgood





そして、
「薬膳」をかじり始めた私には、
それぞれのシーンに合わせて出てくる薬膳で
『フムフムなるほど、そういうことか』と
具体的な理解が深まります。

…だって、
「鶏肉は『温』の食材」とか
文字で覚えても実感が湧かないのでね。
こういう体調の人の、こういうお悩みには、
この食材!と言われると、納得。


イケメンが語ってくれるとつい
うんうん、って素直に聞いてしまうのかしら??






ちょっと痩せ型で貧血っぽい日夜子
           (主人公)

hinketsu



    


ちょっとぽっちゃり型で
つい食べてしまうポンちゃん

     (日夜子の同僚・友人)
kaisya_snack_woman

対照的な二人のOLの悩みに
真摯に向き合ってくれる王先生。
(二人に合う食材はそれぞれ違うのです)




ですので、読者は、
どちらかが参考になると思います~。
…私は日夜子タイプ(気虚)ですな。




ちなみに、日夜子タイプに合う食材は、
身体を温める「温」のものです。
例えば「生姜」ですね。
(うちは冷蔵庫に土生姜を常備です)

vegetable_syouga


・お茶なら「ジンジャーティー」もいいね。
・夏は、冷たい料理に生姜を添えて。



皆さんも、この夏は特に「免疫強化」も
考えて、ちょっと飲食を気にしてみませんか?



         
  





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turiann at 09:00|PermalinkComments(0)

2020年04月08日

本(9)~葉村晶シリーズ~「依頼人は死んだ」《文庫》

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、
家で過ごす時間が多くなった方もあり、
一方では、お仕事が忙しくなった方も
いらっしゃるでしょうね。

ブラックな我が職場も少し変化があり、
さすがに業務量が減り、
仕事時間も短くなっています。
(給料や雇用自体はどうなっていくのか…)

とりあえず、
浮いた時間は無理せず外出せず、
自分や家族のために使うことに。
「休息」に「運動」…一応「家事」も。
寝る前の読書の楽しみも増やしました!



ドラマ「ハムラ アキラ」

軽く読める娯楽小説をご紹介。

  「依頼人は死んだ」
   ~葉村晶シリーズ~
   著者 若竹七海
   文春文庫 2003年第1版発行
   700円+税
  
 


決して手加減をしない女探偵・葉村晶に持ち
こまれる様々な事件の真相は、少し切なく、
少しこわい。構成の妙、トリッキーなエン
ディングが鮮やかな連作短篇集。
            (カバーより)


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2020年1月から7回シリーズで放送されていた
NHKドラマ「ハムラ アキラ」の原作。
ドラマの主人公、葉村晶役のシシド・カフカ
かっこよくて、ちょっとはまりました。

本は、短篇が全9話収録されています。



第1話「濃紺の悪魔」より、
『よかったら、死なせてあげましょうか、
あなたを。経費込みで三百万円で』
~中略~
男の首の右側には、奇妙な形をした大きな青い
あざがあった。

(後に葉村晶は、この「濃紺の悪魔」と
 因縁の対決をすることに…!)


        


「女探偵の推理小説」というイメージで
読み始めましたが、
うーん、推理小説とはちょっと違うかも…。

推理小説だと、
『犯人はAだろうか、それともBだろうか…?』
と推理しながら読み進めて、
最後に
『あっ、そうか!犯人はこっちかあ!』
と真実が分かってスッキリするのですが、

…スッキリという感じではありませんでした。


紹介文にあるように、
「事件の真相は、少し切なく、少しこわい。」
「トリッキーなエンディング」

各話、最後に事件解決したり
からくりが分かったりはするのですが、
スッキリするというよりは
ゾクッとしたり、謎に包まれたり。
ちょっと「ミステリー」の味わいです。



    



主人公、葉村晶は、
ちょっと捉えにくい人物ですが、

「心の傷を抱え、少し陰があるシニカルな女性。
金欠で、服装には頓着しない。」
そんなイメージでしょうか。
そこに、ドラマで見たシシド・カフカの姿が
重なります。

小説では、少し暗い感じもありましたが、
テレビでは、シシド・カフカの男性っぽいような
キッパリ感や純粋さ、
そして鋭い視線、モノトーンの服装、などが
とても現代的な印象でした。



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   ↑ではない。 (いらすとや)




そして、
小説だけれど、
現代人一人一人の抱える「孤独」みたいなものが
呼び起されるようで、どこか共感を覚えます。






読み進めてのお楽しみ


シリーズを何冊か読んでいくと、
またいろいろな面白さを味わえます。


不運すぎる女探偵
そう、帯にも書いてある通り、
彼女は「不運すぎる女探偵」なのです。

雇い主にこき使われたり、
事件や天災に巻き込まれたり、
襲われたり(!!)、
昼ご飯を食べそこねたり…と
アンラッキーな出来事に見舞われます。

…でも、ブツブツとぼやきながら
そば屋で蕎麦をすすってひと息つく姿は、
とても庶民的で「あるある感」を誘うし、
また、不運を乗り越えていく様は
不運を不幸にしないエネルギーを感じます。

そして、事件だけじゃなく
「葉村晶の身に次は何が起こるのか?」
が面白くなってきます。



主人公が年をとる?
最初20代で登場した葉村晶は、
巻を追うごとに年齢を重ねていきます。
その間、職場が変わったり、
引っ越ししたりもして…、
(結婚は無かった)

ある時には、
四十肩がイテテテテ…
とか、40過ぎると身体が…
なんていうシーンも。
(いつの間にか40歳過ぎてたのか!)
何だかとても親近感を感じます。



ミステリー
職場が、「長谷川探偵調査所」から
「MURDER BEAR BOOKSHOP」
(ミステリ専門の古書店)
に変わってから、
古書店で行う「ミステリ・フェア」の
話題などが登場します。


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<甘いミステリ・フェア>で
『ジェシカおばさんの事件簿』を取り上げて、
その中に出てくるお菓子も再現してみるとか、

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 ジンジャーマンクッキー pkotoAC


<鉄道ミステリ・フェア>で
アガサ・クリスティーや西村京太郎などの
本をオークションするとか。


その他、私には分からない作品名や人名が
次々出てきます。
巻末に出てきた作品等の解説もあるので、
ミステリ好きの方には楽しみが広がりそうです。






           





・娯楽感覚で読める
・一話一話はわりと短篇なので、少しずつ楽しめる


ので、軽くお試しください。






   



「外出自粛」そして、「緊急事態宣言」。
各人それぞれが、うまく乗り切れますように…。



本屋さんは、しっかり開いていました。
ネット通販や、電子書籍もあるしね。







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